絵本の読み聞かせって、お子さんがいくつになってからすれば良いと思いますか?
実は言葉がまだはっきりわからない1歳未満の赤ちゃんにも、視力や聴力が発達するのに、絵本の読み聞かせがとても良いとされているんですよ。
今回は、お子さんとのお出かけもかねた、絵本を楽しむとともに様々な体験ができるスポットをご紹介します。
行き先は、三鷹市の国立天文台にある「三鷹市星と森と絵本の家」。間もなく生後8か月になるゆゆみちゃんとお母さんの親子が訪ねました。
とても貴重なレトロ建築
「三鷹市星と森と絵本の家」のメイン施設は、「旧1号官舎」と呼ばれる、元々大正4年に建てられた建物。東京天文台(現・国立天文台)の職員家族が暮らした高等官官舎を解体・再築したものです。
現在この歴史ある立派な建物は、三鷹市の絵本を楽しむ場として展示やイベントのスペースとしても活用されています。
木の温もりと絵本に囲まれて
まずは管理棟の玄関へ。入り口には、木の絵が描かれた、たくさんのフックが並ぶボードがありました。ここに、用意されている木のチップをかけて入ります。帰りはこれを外してそばに置いてあるポストにチップを入れることで、入館の記録になるとのこと。
入館後はホールから、「回廊ギャラリー」で展示されている絵本の原画を鑑賞しながら進みます。
ギャラリーを抜ければ中玄関に到着。ここで靴を脱ぎ、いよいよ「旧1号官舎」棟に入ります。
ゆゆみちゃんを抱っこしながら、少し緊張気味のお母さん。
歴史ある建物特有の雰囲気からでしょうか。
でも、板張りの廊下や畳の和室が連なる木造りの懐かしい空間を目にした途端、ほっとしてきました。
スタッフの方から、「この長い廊下で、ハイハイを楽しむお子さんもいらっしゃいますよ」と声を掛けられます。
ますますリラックスするお母さん。ゆゆみちゃんも物珍しそうに屋内を見回します。
「もうちょっとしたら、ゆゆみも練習しようね」
和室の奥に進むと、吹き抜けの空間にたくさんの絵本が並んでいます。
ここが「絵本展示室」です。毎年開館記念日である七夕(7月7日)に展示内容が変わるとのこと。
今は、「みえないけどある?ここに 宇宙に」という展示テーマに関連する絵本が展示されていました。
触れたり、香りを感じたり、五感で楽しめる展示内容となっていて、お子さんの知的好奇心がくすぐられるような工夫がちりばめられています。
さらに展示室の北側の区画には、「読書室」も。
ここには、何と約2,500冊もの絵本があるそうです。ゆゆみちゃんのような0歳児向けの絵本コーナーもありました。ゆゆみちゃんお気に入りの絵本も発見!
ここで絵本を借りて、旧1号官舎棟内ならどこでも読むことができます。
読み聞かせイベントも
館内では、様々なイベントも行われています。
ゆゆみちゃん親子が訪れた日は、月1回(毎月第2水曜日)催される「絵本のおはなし」の日。
スタッフの方が、テーマに合わせた絵本を選び、読み聞かせをしてくれます。
今回は「オニがいっぱい」というテーマ。手遊びなども交えてとても楽しい雰囲気に。
言葉の意味がまだはっきりわからないゆゆみちゃんでしたが、参加した他のお子さんたちの声に合わせて楽しんでいました。
安心の設備と、自然がいっぱいの庭
歴史ある建物ですが、授乳室やオムツ替えもできるトイレも完備されています。ゆゆみちゃんのような幼いお子さんを連れて行っても、安心して過ごせそうですね。
さらに建物の外には自由に遊べる庭が広がっています。竹馬やぽっくり、輪回しなどの懐かしい遊び道具も用意。
ゆゆみちゃんももう少し大きくなったら、お母さんと一緒に遊べそうですね。
庭で見つけた虫や植物をカードに記録できる「はっけんコーナー」も。記録したカードは1年ごとにまとめて製本され、館内の「理科室」で保管され記録を共有できるそうです。来館者みんなが研究者のようになれます。
また、「森のクラフト」という週に2回開かれるイベントも楽しみのひとつ。ボランティアの方と一緒に木を使った工作体験ができます。
庭にはお手製の井戸があるのですが、これはここによく通っていたお子さんたちの要望がきっかけとなり、賛同した地域の方たちと協力して地下水を掘り当ててできたものだとか。
この「三鷹市星と森と絵本の家」は、地域の皆さんにも支えられているんですね。
いかがでしょうか?
お子さんと一緒に絵本を楽しめるだけでなく、他にもたくさんの魅力が詰まっている場所のようですね。
お子さんの成長に合わせて、訪れるたびに違った楽しみ方が待っていそうです。
お母さん、今日はどうでしたか?
大正4年の建設当時と同じ木材を使用しているとのことですが、とてもしっかりした造りでびっくりしました!時がゆっくり流れていく感じがして、リラックスできてよかったです。大人が読んでも面白い絵本もたくさんあったので、今度またゆっくり来たいですね。ゆゆみがもう少し大きくなったらもっといろんなことができると思うので、また来るのが楽しみです。
星と森と絵本の家からのメッセージ
星と森と絵本の家は小さなお子さま連れの親子もたくさん来館される絵本の展示施設です。国立天文台の豊かな自然に囲まれた当施設で、お子さまと一緒に昔あそびを楽しんだり、日本家屋の中で絵本をじっくりと楽しんだりしてみませんか。皆さまのご来館お待ちしております。星と森と絵本の家
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