「地球って、いつ、どんなふうにできたの?」
お子さんからのそんな問いかけについて、日本を代表する博物館を訪ねて、親子で楽しく学んでみませんか?
「国立科学博物館」は、明治時代に創立されたとても歴史のある博物館。
つくば市の研究施設では、約490万点以上の資料・標本などを所蔵しているそうですよ。
そのうち、台東区の上野本館にはおよそ2万5000点が常設展示されています。
上野本館は、日本館と地球館の2つに分かれています。
今回は、「地球生命史と人類」をテーマとする地球館を、小学2年のここなちゃんがお母さんと一緒に見て回りました。
1階に入ると、まずは「地球史ナビゲーター」というエリア。地球のなりたちについて、映像と音による説明が続きます。
最初は、地球の誕生よりもはるか昔、宇宙のはじまりから。
「138億年ってすごい昔だね! 宇宙の前ってどんなのだったのかな?」
ここなちゃんは、早速考えをめぐらせます。
「へえ、宇宙と一緒に原子も生まれたんだ!」「ここなの体も原子でできているの?」
親子で驚き、お互いに顔を見合わせます。会話も自然と弾みました。
わかりやすい映像で、順を追いながら地球のなりたちが学べます。
原子がたくさん集まって、地球が誕生したことがわかりました。
次は、生命の誕生です。海が生まれ、小さな細胞から生き物の種類がどんどん増えていきます。そしてエリアの中央付近には、大きな恐竜の骨格標本が!
「アロサウルスっていうんだね。こんなに大きい恐竜たちが、地球にはいたんだ。すごい!」
頭部以外はほとんど実物の化石だとのこと。1964年に日本で初めて展示された恐竜の全身組立骨格標本です。
その後恐竜は絶滅してしまいましたが、他に色々な生物が誕生してきました。
人類の誕生もそのひとつです。
地球にいる様々な生物の展示をじっくり見ながら歩くここなちゃん親子は、「系統広場」というエリアに来ました。ここでは、生物の進化や多様化していった道のりについて、光を使ってわかりやすく説明されています。
「いろんな生き物が親戚なんだって!人間もみんなと同じだね」
床には、近縁グループを示す光のラインも。生命のつながりが、とてもよくわかりますね。
「系統広場」には、様々な動物の剥製展示も。
近くには巨大なマッコウクジラが頭上に展示してありました。
実物サイズで展示され、反対側から骨格の様子もわかるようになっています。
「体の中はこうなっているんだね。不思議!」
地下1階にはたくさんの恐竜の化石標本も。
そして3階には、昨年リニューアルしたばかりの「歩いてみよう! コンパス」があります、大小様々な動物たちの剥製が臨場感あふれる方法で展示されています。
目玉は、順路の終盤に待っているティラノサウルスの骨格標本です。
大迫力の姿に、ここなちゃんも大満足です。
ひとしきり楽しんで外に出たら、すっかり暗くなっていました。
あっという間に時間が過ぎていったようです。
外にはシロナガスクジラの実物大模型も。
現在地球上に生息する最大の動物の大きさが実感できます。
ここなちゃん、どうだった?
いろんなものが展示してあって、1日では回り切れないくらい!恐竜の骨格なんかは初めて見たよ。大昔にあんな大きな生き物がいたことを想像すると、とてもワクワクした! 地球がどうやって生まれたのかもとても不思議。宇宙が生まれる前のことも想像しちゃった。日本館はほとんど見ていないので、また行きたいな。
お母さんはどうでしたか?
国立の博物館だけあり、展示物は本当に充実していました。個人的には、展示されていたマッコウクジラの標本が、夫の出身地の鹿児島県南さつま市から来ていたというのを見て、ちょっと親近感が湧きました。ここなに伝えたら、今度おじいちゃん、おばあちゃんのお家にいったら、このクジラが見られるのかな?ですって。珍しいものを見て楽しむだけでなく、絶滅危惧種などの説明もわかりやすく、地球の未来についても考えるきっかけになると思いました。
好奇心を育む博物館での一日。じっくりと見て回り、親子でかけがえのない地球の大切さを深く学びたいですね。
国立科学博物館からのコメント
上野には日本館もあり「日本列島の自然と私たち」というテーマで展示をしています。日本列島の自然や科学技術の歴史についてたくさんの標本があり、有名な忠犬ハチ公や南極で活躍したカラフト犬ジロの剥製も展示していますのでぜひまた見学に来てください。
国立科学博物館
https://www.kahaku.go.jp/