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子育てプチ情報

2023/01/31

子育てブログ病気・怪我

1月 楽しい節分の日。安全に楽しむコツとは?

節分

2月3日は、節分の日。昔から続く日本の文化を家族みんなで楽しめる日です。
「鬼は外、福は内」と豆まきをするご家庭も多いのでは?


自分の歳の数だけ豆を食べるという風習もありますよね。でも、ここで注意。
実は、小さなお子さんが豆をのどに詰まらせる誤嚥(ごえん)事故が多く見られるそうです。
今回は、注意点や万一のときの処置方法をご紹介します。

5歳以下に豆・ナッツ類は危険

消費者庁によると、平成26年から令和元年までの6年間で、食品の誤嚥で窒息して亡くなった14歳以下の子どもが、80名いるそうです(厚生労働省・人口動態調査)。そのうち5歳以下は73名と、9割を占めていました。


奥歯が生えそろわず、かみ砕く力や飲み込む力が十分ではない時期に、豆やナッツ類(アーモンド、ピーナッツなどの食用の種実類)を食べた場合、のどや気管に詰まらせて窒息してしまったり、肺炎を起こしたりするおそれがあります。

豆・ナッツ類

気をつけたいこと

窒息・誤嚥事故防止のため、以下のことに注意しましょう。


●豆やナッツ類など、硬くてかみ砕く必要のある食品は5歳以下の子どもには食べさせないでください。のど頭や気管に詰まると窒息しやすく、大変危険です。小さく砕いた場合でも、気管に入りこんでしまうと豆やナッツ類の油分が溶け出して炎症を起こし、気管支炎や肺炎の原因になることがあります。


●お子さんにお兄ちゃん、お姉ちゃんがいらっしゃるご家庭では、兄姉が豆やナッツ類を食べていても、同じように食べさせないでください。


●食べているときは、座って姿勢を良くし、食べることに集中させましょう。物を口に入れたままで、走ったり、笑ったり、泣いたり、声を出したりすると、誤って飲み込んでしまい、窒息・誤嚥するリスクがあります。


●節分の豆まきでは、豆を個包装されたまま投げるなど、お子さんが拾って口に入れないような工夫を。後片付けも徹底しましょう。

万一、豆やナッツ類がのどに詰まってしまったら……


異変を感じても、子どもの口の中に無理矢理指を入れて異物をかき出そうとしないでください。指の動きによっては口腔内が傷ついたり、異物を押し込んで症状を悪化させたりすることがあります。


〜応急処置の例〜
子どもの年齢や大きさにより、応急処置の方法は異なります。応急処置後は速やかに医療機関を受診しましょう。


●0歳児:背部こう打法
うつ伏せの状態で片腕に子供の体を乗せ、顔を支えながら頭を低くして、背中の真ん中を平手で何度も連続してたたきます。ただし、腹部臓器を傷つけてはいけないので、力は加減してください。


●1歳以上:背部こう打法変法
立て膝の状態で、立てた膝の太ももの上に子供をうつ伏にして乗せ、みぞおちを圧迫するようにし、頭を低くして背中の真ん中を平手で何度も連続してたたきます。ただし、腹部臓器を傷つけないように力を加減してください。


●5歳以上:腹部突き上げ法(ハイムリック法)
子供の後ろから両腕を回し、みぞおちの下で片方の手を握り拳にして両腕を組み、子供の腹部を上方へと圧迫します。この方法が行えない場合は、子供を横向きに寝かせるか、座って前かがみにして背部こう打法変法を試みてください。


楽しい伝統行事も、安全対策や万一のときの対処法を知っておくことが大切ですね。節分を楽しく過ごし、健やかで幸せな1年を願いましょう。



参考
消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_047/