寝ている最中の赤ちゃんはとっても無防備ですね。実際に、ベッドから落ちそうになっていたり、首にタオルなどが巻き付いてしまうといった事故が起きてしまうことも。
とはいえ、寝ている赤ちゃんや幼い子供を、ずっと見守っていることはとても大変だと思います。
そこで今回は、お子さんが安全に眠れる環境の整え方をご紹介します。
危険な場面を防ぐ6つのポイント
幼い子供が安全に眠れるように、以下の6つの点に気をつけましょう。
・1歳になるまでは、寝返りしてうつぶせになった状態から戻れないことがあるので、あおむけに寝かせる。
・ソファーなどの高いところでは寝かせない。
・バウンサーやハイローラックを使用する時は、ずり落ちてしまわないように短時間の使用でもベルトをつける。
・寝具は顔にかぶらないようにする。
・周囲に口や鼻を覆ったり、首に巻きついたりするものを置かない。
・2歳になるまでは、大人用ベッドではなく、可能な限りベビーベッドに寝かせる。
(大人用ベッドで保護者が添い寝する場合は、寝かしつけた後、できるだけ子供をベビーベッドに移す。)
・大人用ベッドに取り付ける幼児用ベッドガードは、1歳6か月になるまで使用しない。
(隙間に挟まり動けなくなってしまうことがあるため。)
乳幼児突然死症候群(SIDS)をご存じですか?
乳幼児突然死症候群(SIDS)(以下、「SIDS」という。)とは、何の予兆や既往歴もないまま乳幼児が死に至る、原因のわからない病気です。令和元年にはこれを原因に全国で78名の乳幼児が亡くなっており、乳児期の死亡原因としては第4位となっています。
予防方法は確立されていませんが、研究者の調査により、以下の3つのポイントを守ることでSIDSの発症率が低くなるというデータがあります。
・1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせる
SIDSは、うつぶせに寝かせたときの方が発症率が高いという調査結果があります。医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合以外は、赤ちゃんの顔が見えるあおむけに寝かせましょう。
・できるだけ母乳で育てる
母乳で育てられている赤ちゃんの方が、SIDSの発症率が低いということが研究者の調査からわかっています。
・たばこをやめる
妊娠中の喫煙はおなかの赤ちゃんの体重が増えにくくなりますし、呼吸中枢にもよくない影響を及ぼします。妊婦自身はもちろん、妊婦や赤ちゃんのそばでの喫煙もやめましょう。
子供と出かけるときも安全に配慮しましょう
お子さんを自転車や自動車に乗せて外出するときには、ヘルメットやチャイルドシートを使いますよね。いつの間にかお子さんが眠ってしまうことはありませんか?寝ている状態だと、乗りものの動きによって頭や体が大きく揺れやすく、けがに繋がる危険があります。以下のことをチェックして、事故を未然に防ぎましょう。
・自転車の幼児席に乗せる時は、ヘルメットやベルトを着用し、サイズや長さを子供の成長に合わせて定期的に調節する。
・自動車に乗せるときは、チャイルドシートを固定してベルトを装着する。
・外出先でおむつ交換台を利用する際は、寝かせた子供から目を離さない。
お子さんが寝息をたてはじめたら、今回ご紹介したことを思い出してみてください。成長するお子さんとの幸せな時間をかみしめるとともに、眠る環境としてそこが本当に安全なのかを、今一度チェックしてみましょう。
参考
東京くらしWEB(ヒヤリ・ハットレポートNo.15「乳幼児の寝ているときの事故防止ガイド」)
https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/anzen/publication/documents/hiyari15guide.pdf
厚生労働省(乳幼児突然死症候群(SIDS)について)